寒柝(かんたく)や夜空に星の瞬きぬ

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 今日は絵の稽古始めでした。午前中は先生と三人でYさんが抜けて淋しいスタートでした。お昼はお汁粉とおでんをごちそうになりました。

午後のぬりえも参加者は二人と少人数でした。更に哀しいお知らせも有りました。

大先輩のIさんとぬりえにも数回参加されたTさんが年末、年始に亡くなられたとの事です。お二人とも膵臓癌でした。

 

Iさんは確か90歳になると思います。年末も行事に参加されていたそうで、病名がわかって間もなく亡くなったようで、特に寝込むこともありませんでした。それだけに信じられず半年前には可愛いらしく髪飾りをつけてフラダンスをにこにこして踊っていた姿が目に浮かびます。

 

 今夜は夜回りの当番でした。八時に外へ出てみましたが人数がそろわずしばらく待って、8人ぐらいそろったところで二手に分かれて歩きました。この住宅地はどちらのコースを取っても坂があります。今回は拍子木を持たされてぱんちパンチとたたきました。昼は暖かかったのですが、夜になって気温もさがって来ました。

 

 でも坂道を下ったり上ったりするうちに汗ばんで来ました。空を見上げると

星がきらめいて、少しの間足を止めて眺めました。

担当地域を廻り終わると、他のグループも回り終えて合流しました。

 

責任者の道々気がついたことは無いかとの問いに星が綺麗だったとの声があがりました。

 

 

どんど焼きお札一枚残り火へ

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 今朝は、曇り空で雨が降りそうな空模様でした。少しの間でも洗濯物を外の風に当てようと縁側にでて、思い出しました。どんど焼きは今日ではなかったかと。

 特に焼くような物はないのですが、毎年田舎の実家の菩提寺から届きます。昨年の

お札を封筒に入れて公園に行きました。近くからみるとまだ人がいるようなので、急ぎました。火の勢いは下火になっていました。近づいて封筒を投げ入れました。

 

Oさんが見ていて「お給料袋を燃やすの?」とからかわれました。両腕で大きな円を描いて「こうんなに沢山ね。」と返しました。お元気そうねと言うのへ「立ってられないの。」「立ってるでしょう。」「ふらふらしてるの。」といいます。でも人前に出て来られて火を囲んで談笑出来るので、体調が良いのだなと思いました。

 

 今年からいつもの食事会は中止したのでこれから顔を見るのもまれになると思います。どうぞお元気でと会釈して家へ戻りました。そういえば何時ものお持ちや豚汁の振る舞いが有りませんでした。早朝からだったので、そろそろどんど焼きもお仕舞いに

なるところだったのです。

 間に合って良かったです。小学校の校庭でもどんど焼きがあると回覧で廻ってきていました。こちらは模擬店なども出るそうです。

 とても寒くて出向く気がおきません。

七草や面影似たる祖母と妣

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 ♪唐土の鳥も都の鳥も渡らぬうちに七草たたけ♪

とは母方の祖母に教えて貰った童歌です。幼い頃に聞いたので覚え違いかなと

便利なネット検索で調べました。各地で少しづつ違います。都が田舎になっていたり

七草なずなと歌い出したり、たたく音が入ったりと様々です。

 

 鳥の運んでくる疫病にかからぬようにというおまじないという説まであるのには

驚きです。私は鳥は早朝に飛んでくるので早起きして食事の支度をしなさいという

教えかと思っていました。多分5時頃起きて竈に火をおこして炊事をしたで有ろう昔の女の人を思って、昔の女性は偉かったなと思っていました。

 

 あり合わせの菜をとんとん刻んでお粥を炊きながら、祖母の事母の事を思い出していました。そういえば晩年の母は祖母に姿形が良く似ていた事に想い至りました。

私もだいぶ背が縮み目尻も下がって、母に似てきたのではと思います。

 今日でお正月も終わりです。そろそろ玄関のお飾りを取り込みましょう。

初詣小さき社の砂利を踏む

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お昼前に思い立って初詣に出かけました。名のある神社ではなくて、散歩がてらに行けるところです。ここ数年近くの杉山神社に詣でています。

 

 気のせいか今年は野原の草々が元気がないように見えました。寒さが厳しいのでしょうか。田畑は枯れ色が広がり農道脇に細長く青草が見えるばかりです。

広い葉はしおれているかのように垂れ下がっています。

 

 以前は凧揚げをする親子を見かけましたが、今はおじさん達が模型飛行機をリモコンで操ってうなり声をひびかせています。

 何時もはサイクリングコースを行くのですが、今日は近道をと農道を進み大通りへ出て神社を目指しましたが行き着きません。おかしいなと見回すと一本曲り角を間違えていました。神社へ抜ける道が無く通りまで戻る羽目になりました。

 

 そろそろ腰が痛み出して複式呼吸をしながらやっとたどり着きました。

境内には人影は無く私一人です。お賽銭をあげて鈴を鳴らして二例二拍手してご挨拶。

横のお稲荷さんにも手を合わせました。

 

 再び野原へ出て太陽を浴びながら腰を伸ばしたり回したりストレッチしたところ

だいぶ痛みは収まりました。帰りはセブンイレブンに寄ってお昼のおかずやお菓子を

買いました。飲料水のサービスがあり3種類の中から選ぶように言われ、コカコーラを

選びました。「子供が飲むので」「ですね。」店員さんがそうだろうと言う顔をしました。たまには私が飲もうかなと思いました。

 

 

小寒や猫掘り起こす塵の穴

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 雨戸を開けるとありゃりゃ、お正月はゴミ収集車が来ないので、一回分庭に穴を掘って埋めてその上を足で踏み固めておきました。

お茶がらのパックも噛みちぎった跡があります。寒い中餌を探した野良猫の仕業でしょう。可哀想でも仕方がありません。又埋め戻しました。

 

 昨夜同郷の友人から電話がありました。喪中連絡が間に合わなかったようで年賀状を出せないのでとわざわざ電話をくれました。彼女も身内に病人がいて同窓会に出席出来ませんでした。私同様記念写真を受け取ったので出席の顔ぶれを知っていました。

 以前に比べて出席者の数がめっきり減っているので淋しがっていました。

 彼女はまだ仕事を持っていて今年の夏の誕生日をもって退職の予定とか。

2年前の文化の日センター北駅でばったり会った話になり、退職後そのあたりで

会う約束をしました。

 

 今日から産直野菜の配送が開始となり、受け取りに出ると思ったよりも風が冷たく

思わず首をすくめるほどでした。それもそのはず今日は小寒です。

喧噪を抜けて四日の夕日かな

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 朝襖が開く音に目が覚めました。主人が覗いています。何時?と聞くともう八時だと言います。ありゃ寝過ごしてしまったと急いで起きて朝食の準備をしました。

 

 今日は直ぐ上の姉の所へ行く事になっていたのです。鮭の粕煮を作るつもりでしたが、解凍するのを忘れていて間に合いません。勘弁してもらいましょうと、瓶詰めや

缶詰、赤蕪漬けをリュックに入れて、途中のスーパーで御寿司弁当とスープを仕入れ

出かけました。

 

 11時半頃品川駅に着きました。そこから先日箱根駅伝の選手達が走ったであろう

道を通って姉の所へ歩いて行きました。少し距離はあるものの平らな道なので腰も

痛まずすいすい歩けました。

 

 姉はおでこが赤くなっていて、寒暖差アレルギーが出ているようでした。頬はそれほど目立ちませんが、額がなかなか直らないようです。昨日はプールで初泳ぎをしたそうですから体はいたって健康です。

 二人で食事をしながら通院している内科と整形外科の先生がどちらも美男だが内科の先生は優しく、整形の先生は足や腰が痛くとも死ぬ訳では無いので、患者につっけんどんだなどとたわいない話で笑い転げているうちに、帰る時間になりました。

 

 電車内は暫くぶりに読書しました。息子から借りた「サピエンス全史」ですが家では

なかなか読み進められなくて、良い機会と厚い本ですが持って行きました。

 されらが先祖の狩猟採集民族が、どのようにして今日まで生き残ってきたかという

実に面白い説です。上・下巻あるのでまだまだ先が長いのですが、きょうはだいぶ

読めました。

 

 品川駅は大勢の人が行き交っていましたが、田園都市線に乗り継ぐあたりからだんだん車内も空いてきます。バスを降りると、静かな町に帰って来たなと落ち着きます。

夕日が赤々と田園を染めてきれいでした。家の近くまで来ても振り返るとまだ日は沈みきらずに空を染めていました。

平安の熱き恋歌初硯

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 昨日は書き初めが出来なかったので、今朝は一番に硯を出しました。競書の課題

仮名Ⅰと仮名Ⅱを練習してから、本阿弥切れに取りかかりました。古い法帖の上に文字も小さいので、筆使いを追うだけで精一杯です。今はとにかく多く書き散らす事に重点をおく時と自分に言い聞かせて、まずい部分があっても書き飛ばしました。

 

 文字の形にとらわれていましたが、落ち着いて文面を見れば何とまあ、小野小町さんの恋歌なのでした。「うたたねに こひしき人をみてしより こひしゆめといふものは

たのみそめてき」と言った調子で、つぎつぎと続いています。

 

 筆を置いて現実に返れば、おせちのお重の中の整理して、三重から二重に減らし

たり、おじやの具に転用しようとかちまちました生活が待っています。

 十二単ならぬ、下着を重ねネックウオーマーに割烹着と着ぶくれた我が身が滑稽

で苦笑してしまいます。