灯に一樹明るき花月夜

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 朝デイサービスのお迎えの運転手さんに「昨日見かけましたよ。」あらら、昨日の主人の行動の目撃者は多くいそうです。本人は何処吹く顔で車に乗り込んで行きました。

 

 午後ボランティアに行くと主人は隣の席の人と歌の本を開いて小声で歌っていました。テーブルの上に書道の準備をしながら主人にも勧めると嫌だと言いましたが、隣の人が身振りで一緒にやろうと勧めてくれました。じゃやるかと言ったのには内心驚きました。良い傾向だと思います。

 

 先日声をかけられた広報の若い女性が、予定通り取材に来ました。書道に取り組んでいる人達に写真を撮っても良いかどうか一人一人確認していました。なるほど、さすが広報部は個人情報に配慮しているのだと感心しました。一通り撮影してからボランティアさんにお話を聞きたいので終了後に又来ますといったん部屋を出て行きました。

 

 終了後、書道のボランティアをするきっかけなど2,3点質問を受けました。私は

定年後病院の方へ風邪で診察を受けた際にボランティアの貼り紙を見て、何かボランティアをしたいと考えていたので、申し込みました。Kさんはご主人が病棟のほうに三年間入院して亡くなった後に、大変お世話になったので、貼り紙を見て申し出たそうです。Hさんは私の紹介で始めました。

 

 広報誌に載るのか、ホームページのスタッフブログに載るのか聞くのを忘れました。

夕方ケアマネージャーのFさんが来訪されて、主人の家での様子を話したり来月のケアスケジュール表に確認のサインをしました。主人が新聞を読んでいたのでFさんが「貴乃花はどうしたのですか?」と聞きました。「何かやらかしたのかな、まだ読んでないから。」「後で教えて下さい。」帰りがけに「貴乃花の記事は何でしたか?」「・・・

これから読むから。」私はFさんに目配せをして笑いました。ドラマの事を聞いても

今見たとこだからわからないと言うのがいつもの答えなのです。

 

 夕食後、外の桜を見に外へ出てみました。向かいのマンションの一室の窓からライトを桜の木に向けて点けていました。ぼうっと妖しく浮き出てなかなか風情がありました。後ろを振り返ると坂の上に月が出ていました。