おらほんとああ草臥れた昭和の日

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 今日も良い天気で、さあやるぞとカーテンの来るまでに窓枠も綺麗にしようと、椅子に乗り洗剤を吹きかけたぞうきんで張り切りました。雨戸の周りの壁を塗る職人さんが玄関の方で主人と話す声が聞こえて出て見ると、主人に話を聞いていないと言われて

戸惑っていました。どうぞ、お願いしますと裏庭へ廻ってもらいました。

 

 換気扇を開けた穴の周りの補修もしてくれました。私も場所が重ならないようにして

台所の出窓のサッシュの枠の油汚れと奮闘しました。途中いつもの背の高いお兄さんが見回りに来て仕事ぶりを確認し、明日ペンキを塗りに来ますと言って帰りました。

 

 午後一番に電気屋さんがエアコンの室外機の設置やテレビの移動、パソコン周りのごちゃごちゃした配線を綺麗にまとめて箱に入れてくれました。コタツ式テーブルも

組み立てて5時過ぎに今日の分は終わりにしました。また明日来てくれるそうです。

 

 新しいテーブルで主人を回転式の椅子に座らせて夕食を取りました。ここまでは何とか持ちこたえましたが、どうにも我慢できず座敷の開いた空間に寝そべってしまいました。「おらおらでひとりいぐも」の主人公のように頭の中にもう一人の私が居て

「よごになれ、よごになれ」と私に命令します。うつぶせになって暫くして目を覚ますと体が痛くて起き上がるのが骨でした。でも幾分力が漲ってきました。

 

 おらおらで・・・を読んで私も思いがけない時に別の自分を感じることがあります。

原始の自分というものか、数年前に隣の奥さんが亡くなりお線香を上げに玄関を入ったとたん、得たいの知れない私の奥からの声が勝手にしゃくり上げて来て自制が効きませんでした。あの時初めて体裁ぶった私の内側に生のままの私という物が存在している事に気がつきました。その後もそれほど怒る事でも無いのに腹を立てる自分に驚くことがあります。

 

 練れて賢く老いて行くべき時に、原始の荒々しい性分が首をもたげてくるのは恐怖でもあります。さあもう少しで我が家のプチリフォームが完成します。頑張れ私。