夏グミや遊びほうけた水の風呂

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  昨夜義妹からのメールを開くと「電話だと泣き出してしまうからメールにした」という書き出しにぎょっ!続く文に「抗がん剤の副作用に負けた」「痰窒息死した」と驚く内容でした。気を静めて良く読むと、肺炎で入院していた義弟が明日退院という時に

痰窒息を起こして呼吸が止まり、発見と治療が早かったので一命をとりとめたが今は

人工呼吸器をつけていて、痛み止めの薬のせいで眠らされている。というものでした。

 

 佐渡が島で交通手段が不便なようで、長男の車で病院へ行き寝顔を見て帰る日々だとのこと。そんなで兄(私の夫)の事何も手伝えなくて申し訳ないと結んでいました。

此方は、少しづつでも確実に快方に向かっているので心配しないようにと返信しました。

 

 今日は土曜日で循環バスは午前中だけの運行です。9時半のバスで出かけました。

11時前に病室へ行きました。ベッドの上半身部分を上げて顔を見えるようにして話しかけると、いつもより覚醒していました。義弟の話をすると少し理解したようで、「人工呼吸器?」と病状の深刻さがわかったのかも知れません。

 

 リハビリさんが来て歩行訓練をしました。いつものように始めの動作がなかなか指示通りに行かず手こずらせます。寒いといってバスタオルを肩に掛けて貰い便所に行きたいと言いましたが、近くを通りますよとなだめて歩きました。もう何にもつかまらずに歩けますがベッドからの起き上がりが今一難しそうです。

 

 食事が運ばれていましたが、介助の人が来る前に循環バスの最終時間になり、食べるのを見ることが出来ませんでした。

 

 循環バスを降りてあざみ野駅に向かうときは今までよりも地面からの熱が暑く足を運ぶのもやっとでした。冷房の効いた電車に乗ってやっと人心地がつきました。

汗を拭きながら子供の頃、裏の大工さんの庭先の風呂場でその家の同い年の女の子とその妹と水を張った風呂に入って遊んだことが思い出されました。プールなどありませんでしたから、水風呂は夏の楽しい遊びの一つでした。

 

 風呂小屋は大きなグミの木の下にありました。赤く熟れたグミの美味しかったこと。

いちごにミルクと砂糖を入れて潰した味に似ていたと思います。もう六十年も口にしていません。