半信半疑に聞いていた台風の進路でしたが、現実に東海から西へ向かっていきました。幸い我が家は何の被害もありませんでした。一夜明ければ晴天に恵まれて洗濯物も
外へ出せました。
息子とお昼頃病院へ行きました。デイルームの前を通ると主人が車椅子に座って
テーブルについていました。テーブルにとろみのついたお茶がありました。
スプーンで飲ませるとゴクンと飲み込みました。
そこへ食事も運ばれてきました。同じテーブルに4人座っていて順次食事が出されるのですが病状に合わせているようで、主人の介助の番がなかなか来ません。ようやく
主人の介助が始まると、口に入れようとしません。側に行ってみると「便所に行ってくる」と立ち上がろうとします。トイレに行きたくて食べる気になれないのです。
なだめて私が食べさせることにしました。少し食べては「便所」を繰り返します。
向かいに座ったお婆さんが「みんなおむつなのよ。」言い聞かせてくれます。主人の年を聞いて「若いね。私は96才。大正生まれなの。」一人で食事もしっかり食べていました。
ナースステーションに主治医の先生を見かけて、病状をたづねました。手術部分は
良くなっているが、食事がしっかり取れれば首からの点滴が外せるのだが、まだ嚥下力が弱く食べ物が少し口の中に残る状態だと言います。2ヶ月を目処に様子を見ましょうとの事。
今日は自分の意思をはっきり伝えようとして、通る人に「済みません。」と声を掛けてトイレへ行きたいと言おうとしていました。椅子から立ち上がろうとする力も強くなってきています。
家に帰るとも言いました。いつもより覚醒しているようで、看護師さん達を困らせやしないかと少し心配になりました。病室へ帰るときに私達も又ねと別れました。
別に引き留める風もなかったのほっとして帰って来ました。