綿吹くやアンクルトムの小屋遙か

            f:id:yuyakereiko:20181005194239j:plain

 今日は秋雨がしとしと降り続いて肌寒い一日でした。幸い外出の予定はなかったので、ドラマ三昧の時間を過ごしました。頭の片隅には解いてある着物のリフォームとか、何か手仕事をした方が良いのではと思うのですが、まだそこまでの気力が沸きません。

 昨日コミュニティスクールの入り口に大きな鉢植えの綿の木があり綿の実が弾けて真っ白な綿を吹いていました。昨年も見かけたと思い、事務所の男性にいつもありますね。というと近くの方が持って来てくれて、これは今日新しい物と交換したのだそうです。まだ青い実もありこれから熟すようです。

 

 この綿を見る度何故か子供の頃に読んだ「アンクルトムズ・キャビン」のトムの
名前が思い浮かびます。物語ははっきり覚えていないのですが。アメリカ南部の奴隷の黒人達が綿畑で綿を摘む様子が連想されるのです。

 

 この本が南北戦争のきっかけになったとも言われているようです。でも残念なことに
時代が流れて、アンクルトムというのは白人に媚びを売る黒人という意味に使われているようです。白人の主人や雇い主の子供に従順で純朴なトムが脆弱な存在として、否定的に捉えられているようです。

 

 子供ながら逆境に耐えて健気に生き抜くトムに心を寄せていたと思うのですが、平和な時代に活きてきたお気楽な感傷だったのかと自分の思考の底の浅さが思いやられました。