紅差して微笑むががごと嫗逝く

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 昼過ぎようやく太陽の光が庭に射して来たので、鉢に水遣りをしました。庭から表の

郵便受けを見ると何か入っているので取りに行きました。二つ折りにした用紙を開くと

理事さんからの連絡事項でした。二件隣のKさんのご母堂様が逝去されましたと書かれていました。これまでの習慣では各戸から香典を集めて班一同の香典としていたが今回は一同を希望する人は連絡か理事宅に届けて下さい。という旨の文書でした。

 

 Mさんの上隣のSさんに電話で様子を聞きました。今の時期集まるのもどうかと、SさんとOさんと二人でお線香をあげに行きましたとの事でした。私も一人で伺う準備をしました。

 Y下さんが赤いハンカチのマスクをして会費を届けに来てくれました。そこへN田さんも共同購入の利益金を届けてくれてY下さんのマスクの折り方などを見せて貰ったりして束の間の顔合わせを楽しみました。

 

 夕食の前にとKさん宅へ伺いました。玄関先で失礼しようと思ったのですが、家にはKさんひとりとの事だったので焼香をさせて頂きました。お部屋が式場のような雰囲気に

飾られていました。お母さんは穏やかな笑みをたたえているように見えました。口紅も

付けて若やいで見えました。

 

 100才近いと思うのですがお年を聞くのを忘れました。最近近くの施設に入所していましたが、とても健康でした。家に居る頃はお向かいの家の前までお掃除をしたり、散歩をする姿をよく見かけました。

亡くなった日もお昼はお風呂に入ったそうで、静かに眠るように逝ってしまったそうです。死亡診断書には老衰と書かれていたそうです。あやかりたいものです。