満開の桜の下を彷徨す

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  日差しが強くなって勝手口のガラス窓の汚れが目立つようになりました。家事の中で一番苦手なガラス拭きですが、ぼろきれを用意して取りかかりました。1枚目を仕上げて、ほとんど開けることがない奥になった方のガラス戸を手前に引き出して拭いていると電話がかかってきました。

 

 デイサービスの職員さんからでした。「ご主人が中庭に来ているのですが・・・」あ、「桜を見に行くと言ってましたが。」「ご存じなら良いのですが、お知らせしておきます。」「家に帰るように言ってください。」とはいえ、困らせているといけないので私も行ってみようと思いましたが、仕事の途中ですぐ飛び出せず、さっと片付けて

迎えに出ました。

 

家の前に出ると施設の方から職員さんに付き添われて主人が帰ってきました。ちゃんちゃんこを着ているので暑かったと思います。「息切れしているようですから水分を取らせて下さい。」二軒先の奥さんも病院の仕事明けで帰ってくる途中だったようで、

一緒でした。此方のお母さんも主人と一緒のデイサービスを利用しているので、事情をのみ込んでいるようでした。

 

 施設の人に見つかったので、一人に出来ないので付き添ってこられたのだそうです。

迷惑とお手数をかけて申し訳ありませんと恐縮しするばかりでした。

我が家の下の通りのマンション沿いに桜並木があります。その花を見に行ったとばかり

思っていたのです。花並木を通り病院の庭を通り裏庭から我が家へと一回り出来るのですが、多分道をそれて中庭まで入って桜を眺めていたのかも知れません。

 

 職員さんと庭沿いに一階、二階、三階の庭を廻ってきたようです。むげに追い返さず

本人の希望通り一緒に庭を歩いて下さったようです。主人にはデイサービスの日以外は

施設に行かないように念をおしました。

 

 午後ふと気がつくと主人の姿が見えず、はっとして表へ出ると、マンションの方の桜を眺めていました。しばらくしてそのまま帰ってきたのでほっとしました。

 

夕方Oさんのご主人がご自宅の桜の枝と椿の花とキャベツ、ブロッコリーなどを届けてくれました。それとご主人の絵画の個展へ行った時の写真もいただきました。

野菜はこれが最後になるかもと言っていました。畑仕事もお仕舞いにするのかも知れません。皆高齢になっていくのはどうしようもありません。

 

 玄関にいただいた桜と椿の花を飾りました。家の中でも花見が出来ます。