令和明き雨柔らかに緑立つ

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  書道の日で、鍵を借りにいつもの理事さん宅の鍵置き場を覗くと鍵がありません。
あ、と気がつきました。今回から会館担当理事が変わったのでした。すぐにはどのお宅か思い浮かばず、常時鍵を持っているI川さん宅に寄りました。幸いI川さんが家から出て来たので鍵を借りることが出来ました。

 

 会館へ入り雨戸を開けてふと時計を見ると8時半です。え!!いや朝ドラを見終わって、洗濯物も干したし、9時は過ぎている筈と思っているとY沢さんがやってきて同じく時計を見て驚いています。彼女は近くの電気屋さんの時計を見てきたばかりなのに長針が余り進んでいないと感じたようです。

 

 要は会館の時計が1時間遅れていたのでした。止まっていれば気にもならないのに動いているので皆錯覚を起こしていました。今日は書道の先生はお休みで自習をしました。初めのうちこそおしゃべりをしていましたがやがて、沈黙の中で書に向いました。

 

 ヨガの先生は、祭日でこの時間のバスが無いとかで歩いて来たそうで、汗をかいていました。戸を開けたり扇風機も回しましたが、ヨガが進むにつれて、次々に着ている物を脱ぐ人が増えました。私も一枚脱ぎました。

 会館使用報告書をN田さんが記入しているのを横から見ていると、平成を消して令和と書きましたが31年となっているので1年ですよと訂正しました。会館を閉て外へ出ると空模様が妖しくなって来ました。


 3時過ぎ庭をみると石がポツリポツリと濡れだしていました。慌てて洗濯物を家の中に入れました。間一発でした。
夕方雨戸を閉める時雨の庭が匂っていました。ゼラニュームの香りのようで、昔父が好きだと言っていたのを思い出しました。その頃はきつい匂いで好きになれませんでしたが、種類にもよるのか我が家のゼラニュームの香りには惹きつけられます。

 胸一杯に香りを吸い込んで、ああ令和になったのだなと実感がわいてきました。