入院記録8

 

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又あの薄暗い906に移動したが今回は窓際で明るく窓側のカーテンが開いているので快適です。

部屋を通過する際に目に入ったのは入り口のベッドに最初の日に一緒で寝息の独特なリズムの人が。その向いにはあのお茶事件の人がベッドに起き上がりテーブルで塗り絵のような物をしていました。


私の向かいにはどうも男性のようでした。

それぞれの患者さんのリハビリがカーテン越しに聞こえて来ます。入り口の方からは、最初に三つの言葉が与えられて後で聞きますよ。とか100から7を引くと幾つ?とか。


お向かいさんは言語回復訓練なのか、「あいうえお」とか発音の訓練をしています。私も声を出さずに口を動かしました。


私のリハビリは階段の上り下りの訓練、通路を往復歩く。動きが良くなって自立への希望がわく。

 

前にこの部屋に入ったとき男性の看護士さんがテレビを見るのにイヤホンの入ったカバンが届いていないと言うと
小さい音ならイヤホンは無しでいいからと、テレビをつけてくれました。字幕設定になっているので耳が痛くなくて良いと思いました。枕元には電源が沢山あるのでスマホの充電も自由です。

 

読書も進みます。「いのち」は寂聴さんの生き様の回想とか交友録、特に河野多恵子と大庭みな子との関わりに頁を割いている。

もう赤裸々な人間性を容赦なく書いていて驚く。河野多恵子性的嗜好と夫婦関係。大庭みな子の夫は重役の席をけってみな子に奴隷のように仕える。

私は河野多恵子の本は読んだことが無いと思う。大庭みな子は「がらくた博物館」を読みました。確かカナダが舞台だったような。


偶然出会った人種の異なる男女の日常がおかしかったような。寂聴さんが言うように読後感がよかった。我が家の本はほとんど処分しましたが彼女の本は取ってあったと思います。

 

本を開く前は、人生訓や生きる道しるべが書いてあるのかと思いきや、寂聴さんの胸奥

を垣間見るようだった。