枕北嫗安らぐ春の暮れ

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 午前の部の絵画教室を終えて一度家へ戻る途中お向かいのご主人に呼び止められました。近所のOさんが亡くなられたと聞かされました。今朝のことだったようです。

夕方一緒にお線香を上げに行く約束をしました。

 

 家に入ると不在配達の伝票が入っていました。連絡先に電話を入れてまた出かけて3時半頃帰りますと伝えると「又出かけるの?暑いのに奥さんも大変だね。」とねぎらわれました。電気屋さんも3時半頃部屋の不要な荷物を片付けに来てくれると言いますし

忙しいなと思いつつ、午後の部へ出かけました。

 

 生憎都合の悪い人が多く、私とAさんだけでした。Kさんは腰を痛めたとかでやっ歩くと言った様子で月謝を届けに来てそのまま帰りました。3時半にお茶もそこそこに家に戻りました。着いて間もなくチャイムがなって出て見ると電気屋さんでした。「あ、旦那さんが帰ってきました。」そちらを見ると若い女性の介護士さんと二人で歩いて

帰ってきました。そのあとに宅配の人が来ました。

 

 空き箱を沢山玄関の中に積んでから、まず使っていない石油ファンヒーターを取り外し、ろくに使用しないミニコンポを運び出してくれました。シンク下のがらくたをゴミ袋にいれたり、ひとまず片付けておきたい物を箱に入れて、電気屋さんの倉庫に持って行ってもらいました。腰大丈夫ですかと気遣ってくれましたが、少々くたびれました。

 

 少し休んで夕食の支度をと思っていたら、裏のご主人と向かいのご主人が迎えに来て

Oさんの所へ出かける事に。すでに3人ほどご焼香をしていました。Oさんは99才4ヶ月との事で、もともと色白の方でしたが更に透き通るような肌で、安らかな良いお顔で眠っているようでした。数年前まではデイサービスや、入所されてからも書道の

ボランティアの時に参加されていました。最近は参加出来なくなっていましたが、お元気そうな姿を見かけました。

 

 娘さんが100才まで生きて貰うという願いは叶えられたと思います。昔美容院で一緒になった事があり、Oさんはスラックスの値段を一桁間違えて見て買ってしまった

が家人には内緒だと言っていたのを思い出しました。ついこの間の事のようなのに

静かに眠る姿が嘘のようです。